ニーズと欲求の区別が大切 2009-03-15 UP

  

 自分の人生を満たしていくこと、幸せに豊かに生きること、幸せな人間関係を大切に育んでいくためには、自分が何を必要としているのかに気づいて、自覚することが大切です。

 

 自分が必要としていることは、子どもから大人に成長するにつれて、自分だけではなく、周囲から期待されること求められるものや教えられた価値観の影響も受けるようになっていきます。

  

 しかし、周囲からの期待や要求、望みなどに押されてしまうと、本当に自分が必要としていたものは何なのかわからなくなってしまうことがあります。

  

 その状態が長く続くと、周囲の声には応えることばかりに自分のエネルギーが集中して、自分自身は、生きずらさを感じるようになり、生活が楽しくなくなっていきます。

 

 そこで、本来の自分を大切にしながら、生きていくためには、自分が必要としていることと、周囲から期待されたり求められていることを区別することがとても役立ちます。

 

 その区別するポイントは、自分が必要としていることを整理することです。

 

 自分の必要性は、「自分が自分でいるために必要なこと⇒needs(ニーズ)」「自分がもっと自分らしく生きるために欲しいもの⇒want・desire(欲求)」の二つに分けることができます。

 

 「自分が自分でいるために必要なこと⇒needs(ニーズ)」は、人間として健康的に生きるために必要なものです。

 

 どんなものかというと、

「心理的な安全」

「物理的な安全」

「嫌なことを自分の意思に反して強いられない」

「自己表現を禁止されない」

「助けが必要なときにそれを求めることができる」

「プライバシー」

「身体の安全」etc、

人間の尊厳と幸せに関係するものです。

 

 「自分がもっと自分らしく在るために欲しいもの⇒want・desire(欲求)」は、

needsとは違い、

「自分の好きなも」

「自分がやりたいこと」

「自分が興味や好奇心を持っている体験をすること」

「なりたい自分に成長すること」

「自分の夢を実現すること」etc、

人生を豊かにしていくことに関係することです。

 

 簡単にまとめると次のようになります。

   

 「needsは人間として生きていくために満たされる必要があるもの」

  

 「wantは自分の生活を満たすもの」、

  

 「desireは自分の人生で叶えてよいもの」

 

 子どもの頃は、needsは、親や大人の援助を受けて満たされていくのが基本です。

 

 子どもは、社会の中では、自分から社会に参加して、自分が生きていくために必要な衣食住を自分で満たす術を持っていないからです。

  

 そして、子どもは、自分で人生の舵取りが出来る年齢になるまで、親や大人との関係、学校や友人との関係、その他様々な関係性の中で、自分のneedsを満たすために必要なことを学び、そのスキルを身につけて、大人として自分のneedsを満たす責任を引き受けて自立していきます。

  

 wantとdesireも、子どもは、本来、直観力に溢れていて、自発性に満ちていて、生命力の塊のような存在なので、子どもから大人へと成長するプロセスの中で、自分と他者を区別することが出来るようになってくると、自分を満たすもの、自分が興味や好奇心を持って体験したいこと、将来やってみたいことなど、子どもなりにそれぞれわかってくるようになります。

 

 ただ、このどちらのプロセスも、子ども時代の時代背景や社会情勢、環境、家庭事情によって、一人一人違っているので、一人一人が大切に思う、needsもwantもdesireも異なってくるのが自然です。

  

 また、親の教育方針や、文化的な背景など、生まれ育った環境の影響が強かった人や、その他、過酷な子ども時代を生きた人などの中には、他者のneeds・want・desireはわかるのに、自分のはわからないという人もいます。

 

 そして、その満たし方も違ってきます。

  

 周囲の人のneeds、want、desireを満たすことを優先する人もいれば、優先するだけではなく自分のneeds、want、desireを犠牲にする人などもいます。

  

 この傾向がある人は、周囲の人のneeds、want、desireと自分のneeds、want、desireとの区別がつかなくなり混乱してしまいがちです。

  

 一生懸命頑張っているのに、自分は満たされないのに、周囲の人には感謝されるという傾向が人生にある方は、

  

 一生懸命頑張っていることは、自分のneeds、want、desireを満たすことなのか?

 もし満たすのであれば、相手との間で、自分も満たされる内容の約束になっているのか?

  

 相手は自分を尊重してくれているのだろうか?

  

ということをチェックしてみてください。

  

 どれかが、抜け落ちていたら、相手と話して、お互いの必要性が満たされる関係性に変えていくことが大切です。

  

 幸せな人間関係、お互いを高めあう人間関係は、お互いが自分を大切にすることの重要性をわかっていることがポイントです。

  

 自分が必要なことを相手や周囲に「私は〇〇が必要です。」・「私は〇〇が欲しい。」と言葉にしたり、他の方法で表現することを許されていて、お互いが必要性を満たすために相手を尊重しながら協力できる関係です。

 

 「自分を大切にする」というのは、「自分のneeds、want、desireに耳をかたむけて、それを認めて、健康的な方法で満たしてあげること」です。一人で満たせないneeds、want、desireは、周囲の人に協力を求めるられる成熟さが大切になります。

 

 自分を大切に出来ている時、周囲の人の期待や求めと、自分のneeds、want、desireの区別がつきやすくなります。

  

 この区別がつくので、周囲の人の期待や求めに、自分を必要以上に犠牲にせずに応えることが出来るので、お互いが気持ちよい関係を深めていくことが出来るようになります。 

文責 池内秀行

 

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